涙　出そうだった（57話

　今日　何気に心から寂しく
　もう少し　話を聞いてあげたかった
　って　思う日でした。

　うちと契約してる会社へバイトとして雇われてたK君。
　そんなに話をしたことは無かったけど
　今日初めて　何故ここでバイトしてるのか
　って　話をしたら　彼はなんと
　インテリアデザインの勉強をしていて
　10月にイタリアへ本格的に勉強しに行くと。
　現在　バイトの合間に英会話の勉強もしてるらしい。
　すごい・・・・
　彼の意気込みは　相当のモノと話を聞くだけでも
　伝わる勢い。

　が　やはり母国を少しの間といっても2年ほど
　離れるのは　寂しい。
　一番　悲しかったのが決意したことを彼女に話したら
　振られてしまったようだ。

　ここで　ゆいの休憩も終わったし
　K君は自分の仕事場に戻らないといけなくなったので
　コレ以上の話は聞けなかったけど
　K君は　最後に

　「今月でバイト辞めるんで　顔合わす機会が
　　無いかもしれないので・・・
　　短い間でしたが　有難うございます。
　　仕事　頑張ってくださいね」

　って　ちょっと寂しそうなK君を見送った後に
　何気に寂しい気持ちになって
　少し言いかけた　K君の言葉が耳に残って
　もっと時間かけて　色々話聞いてあげたいな
　って気持ちになった。

　恋の始まりか？　とか言う人も居るかもしれないけど
　そんなんじゃなくて　不安な気持ちを
　誰かに話すってナカナカできる事じゃないし
　ましてや　殆んど話したことなゆいに
　話す位だから　相当不安なんだろうな　と思ったわけ。

　でも最後に思ったのは

　「あ〜　先にサインもらっときゃ　良かったか？」

　なんて不謹慎な事思う　自分が大好きさ。